威風堂々な彼女
36・威風堂々な彼女 ☆☆☆ 2003年作品 20話
カン・ドンウォンつながりで見た作品なんだけど、私の予想していた「青春ラブコメ」とはちょっと違った作品でした。
この作品がデビュー作だったカン・ドンウォンの登場の仕方は予想どおり文句なくかっこよくてよかったんだけど・・・
よくある三角関係のどろどろ、お姉さんの意地悪でカン・ドンウォンとの仲を引き裂かれる青春ものかと思いきや、2話で火事でお父さんが亡くなり、意地悪な姉が財閥の孫として迎えが来て去り、数年後には主人公ぺ・ドゥナの出産シーン。
ガーーン。
主人公ペ・ドゥナは男性に結婚寸前に逃げられ未婚の母という、実に重たい展開。
たとえ未婚の母でも、相手との親密な関係を丁寧に描き、相手への想いが感じられる設定なら納得できるけど、今回のは相手の顔も見えず、相手の主人公への想いもわからず、クムスンの未婚の母の設定とは全く異質で、私としては「軽薄な男にひっかかってしまった」もしくは、「2人の愛に真実みが薄く、若きの日の過ち」にしかとれない。
それって、主人公がこれからどんなに辛い日々になるか、カン・ドンウォンとの甘い青春ドラマでないことを暗示していて、ちょっと驚きというか、がっかりというか・・・
まあ、ドラマにそんなことを訴えても仕方ないんだけどね~
貧乏を絵に描いたようなドラマとなり、勝手にカン・ドンウォンを姉妹でとりあっちゃう程度の私の「青春ラブコメ」想像はもろくも崩れる展開。
しかも、元気のいい主人公が前半、うるさいことこの上ない。
ちょっと辟易して見ていたんだけど、途中から面白くてぐいぐい引き込まれてしまい、なんと20話を2日で制覇(主人が出張でいなかったのが大きな要因)
いやぁ~、なかなか面白いドラマでした。
俳優がみんなまあまあの演技だと引き込まれますよね。
「1%の奇跡」のように、ヒロインがちょっと演技力に欠けたりすると魅力半減ですよね。そのてん、今回のペ・ドゥナは良かった。
まず、良い役でしたね。
ルックスいいし、優しくて、男気があって、バスケが抜群に上手くて、人間としてもグッドで、完璧です。
意地悪ねえさんに盗られてしまって「あら、まあ~」と残念な気持ちでみていたら、なんとインウ社長のキャラにはまってしまい、主人公がカン・ドンウォンと結ばれようが、シン・ソンウ(インウ社長)と結ばれようが、どっちでもOK牧場状態となり、ある意味見ていてもハラハラ・ドキドキしなくて精神衛生上よかったです(笑)
まったく違うキャラで描かれている男性二人ですが、どちらも私的には魅力的でした。
結局のところ、やはり役柄がとても重要だとつくづく感じさせられました。
「パリの恋人」のギジュ(パク・シニャン)、「がんばれクムスン」のジェヒ(カン・ジファン)、「君はどの星から来たの」のチェ・スンヒ(キム・レウォン)、「1%の奇跡」のイ・ジェイン(カン・ドンウォン)、「朱蒙」のチュモン(ソン・イルグク)そして今回のインウ社長(シン・ソンウ)のように、私の好みの役だと、その役限定のファンになったりしますね。
このように、芋づる式にご贔屓の役者さんが増えてしまって、困ったもんです。
でも、今回のシン・ソンウはこのドラマ限定の気がしますが・・・
暗い内容にもかかわらず、笑いの部分も満載で、夜中のDVD鑑賞にもかかわらず1人で笑い転げてました。
韓国ドラマお得意の「前半にぎやかにうるさく波乱万丈」「後半、耐える愛・静かに涙する主人公たち」展開ですが、いつもながらにまんまと手中にはまる単細胞の私です。
ところで、カン・ドンウォンですが、この作品がデビュー作で、20才です。
役は最初実年齢と同じ20才、その後26才くらいの医師という設定。
「1%の奇跡」もそうですが、早くに開花してしまったせいか、実年齢より上の役が多いですね。
「オオカミの誘惑」のように、23才で高校生という役の方が彼はしっくりきますね。
今回のはデビュー作ですし、20才ですからとても初々しいです。
シン・ソンウ(このとき35才)のようなオッサン、もとい渋い役者の前だと若さが露呈します。若さが露呈しても高校生だと納得なんですが、人間味のある医師の役というのはちょっと納得しがたい部分もありました。
20才のバスでのペ・ドゥナとのシーンが一番キラキラしてよかったです。
ラスト近くのペ・ドゥナに携帯を渡そうとして拒否され寂しく立ち去るシーンは若さがにじみ出ていて、かっこいいんだけど役とてしは無理があるかと・・・
おばちゃん、小さいことにこだわりすぎですね(笑)
10代・20代の心をわしづかみにした「オオカミの誘惑」で輝きを見せたカン・ドンウォンが29才となった昨今、これからどんな俳優になるかとても楽しみです。
余談ではありますが、我が家の「韓国スター俳優名鑑」のシン・ソンウの写真も、カン・ドンウォンの写真とタメをはるくらい「これは、ねぇだろう~」と言いたいくらいヘンテコでした。